メルボルンで潮干狩りができる場所 Venus Bayへ
メルボルンから車で約2時間半。
海岸沿いに少し突き出たような、小さな半島のような形になっているVenus Bay(ビーナスベイ)。
実はここ、10年ほど前までは、アサリ貝が山ほど採れることで、とても有名だった場所です。
メルボルンの周りの海岸や海も綺麗ですが、ここまで離れると、本当に別格のように砂浜も水も綺麗です。
本当に「透き通るよう」とはまさにこのことで、水の綺麗さや海岸線の美しさは、日本とはまったく違います。
本当に10年ぶり、久しく行っていなかったので、先日子供を連れて潮干狩りに行ってきました。
どれだけ採れるかな?と、前日からウキウキしていたものです。
なんといっても、昔は数時間掘れば、バケツ一杯にアサリが採れたものですから。
人によっては、本当にバケツに何杯も持って帰っていたものです。
2時間の運転なんて、これだけ採れれば苦じゃないね。
なんて、昔は友達と話していたものです。
今回は到着してみて、車を停めた時点からもう違和感がありました。
あれだけたくさんいた「アジア系」の人たちがほとんどいない。。。
そう、日本人だけではなくて、中国・ベトナム系の方も、アサリを採るのが大好きで、昔はそんな人たちで賑わっていたからです。
正面のビーチは西洋系の人たち、向かって右のアサリポイントはアジア系の人たち。
砂浜がこんな風に、ぴっちりと色分けされていて、当時はその雰囲気が面白かったものです。
「この違和感はひょっとして・・・」
いやな予感がありながらも、浜辺に降りてみると、やっぱりアジア系の人たちはまばら。
もしかしてと思って、昔アサリを掘った場所を掘ってみるも、ほとんど当たり無し。
あてもなく掘り続けるのもと思ったので、近くで潮干狩りを楽しんでいたアジア系の人に話を聞いてみることに。
すると「10年前までくらいは良く取れたね。この近くに住んでるんだけど、今はもうほとんど採れないよ。」ということ。
どうやら、この10年の乱獲で、ほとんど採りつくしてしまったようです。
生態系を完全に変えてしまう、恐るべき人の力。
1時間ほど遊びながら掘ってみたのですが、食べられるサイズのものは、なんとたったの5個。
こうなると、もう宝探しの世界です。
道具を使って掘ってはいけないので、手と足でひたすら掘り続けるわけですが、この確率となると罰ゲームですね。
早々に潮干狩りはあきらめて、海で遊んで帰ることにしました。
遊泳区域で遊んでいると、潮が満ちはじめて波が荒くなったのですが、それとともにアサリが姿を現してくれました。
でもどれも本当に小さい小さい。
こんな直径1センチほどのサイズのものは、数十個採ることができましたが、食べられるサイズではないのでリリース。
こちらではPipies(ピピ貝)と呼ばれているもので、日本のアサリとは違います。
近くで遊んでいた西洋系の方は、「このアジア人、この小さいの食べる気じゃない?」と思っていたのか、変な目で私たちを見ていました。
でも帰る時にリリースすると、あ、食べないんだとほっとしたのか、ニコッと笑顔で微笑んでくれました。
まぁ確かにアサリを全滅近くに追い込んでしまったアジア人、ここではあまり印象は良くないですよね。
残念ながら、昔を知る人にとっては、もう潮干狩りのできるスポットではなくなってしまいました。
でも少しではありますが、まだ採れるには採れるので、お子さんを連れて、潮干狩りを体験したいという方には、そういった遊びがてらには訪れても良い場所だと思います。
Venus Bay ビーナスベイに行くには
潮干狩りができる(できた)場所へは、半島の先端まで行って車を停めます。
海岸すぐそばの駐車スペースは数台、少し歩いた場所に少し広めの駐車場があります。
あまり駐車場できるスペースが無いので、学校が休みの夏季のスクールホリデーシーズンは、早め行くことをお勧めします。
補足情報
海岸には木陰などがなく、日中はずっと陽が当たるため、長時間滞在する場合は、パラソルが必須です。
トイレは一番近い駐車場に、シャワー兼備のトイレがあります。
食べ物は、海岸近くには売っていないので、ビーナスベイの街まで戻る必要があります。