オーストラリアに住んでいると、昔懐かしい遊びをしてみたい。
子供の頃に、日本で楽しんでいたことを、子供にも体験させてあげたいと思うことがよくあります。
その中の一つで、子供の頃にかなりの方がされたのではないかと思う「ザリガニ採り」。
田んぼや川、溜め池なんかで、ザリガニを網ですくったり、するめイカで釣ったり、はたまた釣ったザリガニの尻尾をちょん切って、それを餌に釣ったという思い出。
雑草の先端を加工して、カエル釣りをしたり。
読んでいくと、はっと昔の情景が目に浮かんできませんか?
そう、こんな体験を、日本ではなくてメルボルンでできないかな?と考えていました。
でもメルボルンは、普段生活しているだけでは、バッタもあまり見かけないし、ザリガニなんて、まず目にすることがありません。
それもそのはずで、子供の頃の知識は、子供同士で教えあって培われてきたもの。
ここでの子供生活をしていない私が、そんな知識があるわけもありません。
そもそもザリガニが居るのか?採れるところがあるのか?
もうかれこれ10年以上前に、お知り合いになった方が、ザリガニを採っていらっしゃったので、その場所を教えていただいて、一緒に行ってきました。
実はそのお話しは1月のことなのですが、今回は同じ場所で「金の採掘」もできないかな?とそれも試しに行ってきました。
水が無い!!
行ってきたのは前回と同じ場所。
前回、知り合いの方と一緒に来たのが1月、真夏で雨が降らないので、その時は川自体は干上がっていて水は流れていなかったのですが、ところどころに水は残っていて、深いところだと足の付け根くらいまでの水があったものです。
この写真は、1月頃の写真です。
水が無いながらも、しっかりと川幅程度まで、水が残っているのがおわかりいただけると思います。
今回尋ねたのは3月の後半。
夏は終わって、メルボルンは秋という季節。
それでも夏から相変わらず、ほとんど雨が降っていないという状況。
現地について沢に降りてみて、本当にびっくり。
川に水が無いのは予想通りなのですが、歩いても「水」というより、「水たまり」すら、これっぽっちもないのです。
そう、川が完全に干上がってしまっている状況。
日本だと考えられないですよね?
これだと「ザリガニ採り」どころではないので、とにかく川を上ったり下ったりして、水を探すことしばし。
子供連れで歩いて行ける範囲を、端から端まで捜索して、やっと1箇所だけ水が残っているところを見つけました。
距離にして500~600メートルくらいでしょうか。
そんな中に、水たまりのようなところが、本当に一か所しか残っていませんでした。
冬に来ると、川は水がいっぱいで、腰上くらいまで深さがあるところもあるのに、本当にここまで干上がるとびっくりです。
ザリガニはどこ?
前回来た時には、まだ水のあるところがところどころあったので、その残った水の中に、網を突っ込んでガサガサとしてあげれば、大きなザリガニが結構取れたものです。
でも今回は、完全に水という水がありません。
そんな時には、ちょっと湿り気の残っているところの、石をめくっていきます。
そうすると、干上がったところでも、石の裏には少しだけ水や湿気が残っていて、そこになんとかザリガニが生き残っています。
本当にまったく水が無いのに、この生命力には驚かされます。
写真の中央付近の左側、小さなザリガニが写っているのが見えますか?
右下には、小さなトカゲが。干上がった川には、このトカゲが至るところにいます。
岸辺というより、元岸辺ですが、そこにはたくさん穴が空いているのですが、おそらくはそれもザリガニの穴。
大きなザリガニは、穴を掘る力があるので、しっかりと穴を掘って水が戻ってくるのを待っているのでしょう。
石をめくって見つかるのは、長さにして2~3センチほどの小さなザリガニがメイン。
まだそれほど深く掘れないので、石の裏で小さくなっています。
ザリガニの色が違う
前回来た時に、水の中から捕まえたザリガニは、ハサミの付近が青い色をしていたのですが、今回捕まえたものは、全身が赤茶けたような色。
下の写真のものが、前回捕まえて、家の池に住んでいるザリガニです。
アメリカザリガニではないので、赤い色にはならないのですが、冬眠というか、水が無い状況になると、このような色になってしまうのかもしれません。
ザリガニ採りにお勧めな時期は
冬の間や春先は、とにかく水が多くて、移動範囲がかなり狭められますし、冬眠していると出会えないので、この時期はまず無理です。
春先に来たこともありますが、その時はじゃぶじゃぶと水に完全に浸かって、水自体は綺麗なのですが、まったくザリガニらしきものは見つけることができませんでした。
やはり取りに来るなら、お勧めは夏から秋にかけて。
水が干上がっていくので、歩ける範囲も広がりますし、ザリガニが居る場所自体が特定されます。
夏場の早い時期なら、水が比較的残っているので、その水の中を網ですくうと、結構捕まえられるはず。
水が残っているこの時期なら、小さな川エビやドジョウ、水生昆虫も見つかります。
雨の降らない年の秋なら、小物狙いになりますが、完全に水が干上がったくらいの時に行って、石をひっくり返して、小さなザリガニを捕まえるのがお勧めです。
場所の情報
Watsons Creek近郊の川
採り尽くされるといけませんので、詳しい場所は掲載を控えさせていただきます。
ただこの場所に居るということは、この下流はもちろん、お近くの川でも、夏場に干上がるような川があれば、調べてみる価値はありそうです。
ちなみに川で金が見つからないか、調べてみましたが、鉄を含んだ石が多すぎて、金属探知機が反応しすぎて、探すのを早々に諦めました。
砂金も調べたかったのですが、水が無いため、そちらも断念という結果になりました。