もうかれこれ10年ほど、このお祭りには行っていなかったのですが、本当に久しぶりに行ってきました。
メルボルン市内の中心部を通るスワンストンストリート。
ここがこのお祭りの1つの舞台です。
オーストラリアデーとは?
このオーストラリアデーは、1月26日にみんなでオーストラリアを祝おうというような、そんな感じのお祭りです。
植民地支配の始まり、原住民への迫害の歴史などもあって、いろいろな面があるところはありますが、住んでいる側や観光者にとってみれば、純粋に楽しめるフェスティバル・お祭りです。
皆で祝おう・楽しもうという意図のある日なので、メルボルンの中心部はもちろん、各地でイベントが催されています。
お祭りが行われるのはテニスの全豪オープン期間中
もしかすると、オーストラリアに来られたことのない方でも、このお話をすると「あーっ」と気付いてもらえる方がいるかもしれません。
実はこのお祭りの日、ちょうどテニスの全豪オープンが開催されている期間に当たります。
メルボルンの中心部では、夜には花火があがるため、中心部からすぐの全豪オープンの会場にも、花火の音が鳴り響きます。
そのため、全豪オープン開催期間中は、花火が上がる時に試合が中断されることがあります。
ケーブルテレビで、毎年中継をご覧になられていると、「そういうことか」と気付いていただけるかもしれません。
お祭りの始まりはパレードから
Melbourne Town Hall(メルボルンの市庁舎)前が、このお祭りのスタート。
国歌斉唱などから始まって、ここからたくさんの団体がパレードを行います。
軍隊・警察・消防などの公的機関から、ここに移住した各国の市民グループ、ボーイスカウトやお医者さん、果ては性転換手術を受けた方やコスプレのグループまで。
スワンストンストリートを、整然とパレードしていくというイベントです。
パレードをしている人たちは、色々な国の団体が主。
移民の集まりであるオーストラリアらしく、それこそ国の数も多くて、団体の数もたくさん。
民族衣装を着て、音楽や踊りを披露してくれるものですから、見ていて本当に飽きさせません。
このお祭り自体は、本当に陽気。
パレードしている方に、頑張ってねといった感じで手を叩いたり、オーストラリアの旗を振ってあげたり。
行進する人たちを盛り上げるDJさんもノリノリ、それに応えるパレードをしている人たちも陽気そのもの。
子供連れで見に行っていましたが、パレードしている方から、オーストラリアの旗をもらって喜んでいました。
性転換手術を受けた女性(元男性)の団体のセクシーな行進もあったのですが、写真を撮るのをためらってしまいました。
「見て!」というアピールはすごかったのですが、なんだか照れくさくて。
日本人らしいところですよね。
こんな感じのお祭りを見ると、オーストラリアらしい「ゆるいな」と、それはそれは良い意味で感じます。
ガッチリと文化やルールに則ったお祭りというのも良いのですが、こんなゆるい感じのお祭りもありだなと。
人それぞれの思いは違うのだと思いますが、ただ単に「祝う・喜ぶ」というイベントがあっても良いのかもしれません。
パレード自体、時間が短いのも幸いしているのでしょうね。
パレードが始まったら、だいたい30分くらいで終わりですから。
お勧めの見学場所は?
10年前と比べて、メルボルンの人口自体がかなり増えているのですが、それでも日本と比べるとまだまだ。
パレードを見たいというだけなら、開始時間の30分ほど前に行ってもらえれば、沿道のどこなりと最前列に陣取れるはずです。
タウンホール前は、スタート地点ということで、国歌斉唱などもあるので一番の人気スポット。
ここの最前列に行くなら、少し早めに行ってもらうのが良いと思います。
ただ真夏ということで、暑い日も多いので、晴れ・高温の予想される日は、タウンホール・セントポール大聖堂のある側に陣取ってもらうほうが、日陰になるのでお勧めではあります。
お祭りが終わったらイベント会場へ
そしてお祭りはここで終わりではありません。
パレードが終わったら、観客は一気にフリンダースストリート駅側に向かって大移動。
駅を抜けてヤラ川を渡り、さらにセントキルダロードを進んだところにある、キングス・ドメイン公園が目的地。
その理由は、ここでちょっとしたお祭りが催されているから。
大人向けのイベントではないのですが、子供にとってはかなりゆっくりと時間を過ごせるところ。
ステージのショーあり、ちょっとした企業ブースの遊びあり、クラッシックカーの展示あり、無料で遊べるゲームや工作など、全部回ると夕方まで遊べてしまうくらいです。
大きな木のたくさんある公園で、噴水などもあって、暑い時にも木陰でゆっくりとできるのも、この場所の良いところ。
住んでいる方にとっては、行くかどうかはお子さんの年齢次第。
観光客の方なら、パレードからここを見て楽しんでもらって、そのまま戦争慰霊館 Shrine of Remembranceまで抜けてもらって、ロイヤルボタニックガーデンまで回ってもらえれば、もう夕方くらいになっているのではないでしょうか。
夜は夏の花火を楽しもう
夜はそのままオーストラリアデーを祝う花火を見て過ごしてもらうと、メルボルンの街を1日ゆっくり楽しめる日だと思います。
テニスの全豪オープンも開催されていますし、メルボルンを訪れていただくには、またとない期間だと思います。
このお祭りの起源や、歴史的な背景の良し悪しは別にして、子供たちが楽しめるという点では良いイベント。
移民によって成り立っているオーストラリアを「知る」という点では、とても良いイベントのように感じます。
イベント情報
開催日:例年1月26日