ここオーストラリアでも、夏の果物の人気者といえば「マンゴー」。
日本でも、ここ10年くらいですかね。
急に人気が出て、沖縄から九州さらには四国くらいまで栽培されるようになって、高級ではあるものの、比較的買いやすくなってきたのではないでしょうか。
昔は珍しかったものですが、日本は特に最近は、流行りだすと本当に早いです。
私の住んでいるメルボルンは、位置的にはオーストラリアの南の端。
気候としては日本とは本当に真逆で、夏は40度くらいまで、冬は氷点下まではいかないものの、かなり冷え込みます。
そんなメルボルンの自宅で、マンゴーの栽培に挑戦してみることになりました。
ことの発端はもう2年ほど前くらい。
メルボルンでもアボカドが育つらしいよと聞いて、それならマンゴーも育つんじゃない?と簡単に考えたことからでした。
ここメルボルンでは、真夏にもなれば、大きなマンゴーが1つ2ドルや3ドルくらいでも買えるようになります。日本円に直すと200円、300円弱といった金額です。
そんな金額でも買えるのなら、庭に植える意味はないのでは?と思われるはず。
植えようと思ったのは、日本の高級マンゴーの栽培方法やその色づきを見たことから。
なんでも、アミアミのネットを被せて、完熟して実が落ちてネットが受け止めるくらいまでにしてから出荷するのだそう。
オーストラリアにそんな手間暇をかけて育てられているところは無く、日本で栽培されているような「完熟マンゴー」なるものを食べてみたい。
そんな純粋な「食欲」から始まったプロジェクトです。
実はすでに1度、去年マンゴーの栽培を試していて、去年は地植えをして、冬の訪れとともに枯れてしまって失敗してしまいました。
さすがにヒョウが降ることもあるメルボルンの冬、残念ながら冬を越えるよりも早く、冬になる前に枯れてしまったような感じでした。
そして今回、メルボルンでは春先に当たる時期に、ネットで見つけたお店で、マンゴーの木の販売が始まったので、さっそく購入してみることに。
いつも果樹はこのお店にお世話になっています。
結構温かくなってきた時期だったので、外でも大丈夫だろうと思い、庭に植えてみることに。
すると、春先だったこともあって、急にヒョウが降ったり寒くなり、木のほとんどの葉っぱが落ちてしまいました・・・
あら・・・今年もやってしまった・・・
なんとか木の先端の芽だけは残っているものの、葉っぱは全部落ちてしまう始末。
しかもその後も寒さはしばらく続き、枯れたな・・・と思い、改めて2株買いなおすことにしました。
すると2か月ほども経った時、気温がかなり上がってきたことも手伝ってか、なんとその芽から葉っぱが広がってきました。
待てど暮らせど、まったく芽が伸びる気配が無かったので、もうダメかと思っていました。
少し前の話なので、完全には覚えていないのですが、日中の気温が26度くらいになったころだったと思います。
これが夏を終えた現在の写真。
幹のところを見ていただくとわかりますが、葉っぱが落ちた跡がおわかりいただけると思います。
ここに全部葉っぱがあったのですが、その時に全部落ちてしまいました。
その上の元気な葉っぱは、先端にあった部分が伸びたものです。
それから追加で購入してしまった2株ですが、これは植木鉢に入れて、冬は家の中に取り込む用にすることにしました。
常緑で葉っぱ自体も綺麗なので、室内の観葉植物としても良いようなので、今年の冬は、1株は外で越冬に挑戦。2株は室内でという形で様子を見てみたいと思います。
色々と調べてみたのですが、マンゴーの木は結構な高木になるそうです。
家で栽培する時は、できるだけ早く、木の背丈が低いうちに、枝が分かれるようにしてあげるのがコツだそう。
そうすることで、木をあまり高くせずに、木の幅を広げて栽培することができるようになるそうです。
購入したばかりの小さな木、その先端にはこれから伸びようとしている芽がありますが、これはパチンと切ってしまうのが正解。
英語での育て方なんかを調べてみて、そうするのが良いとはわかっていたものの、切ると枯れてしまうんじゃないか、もう生えてこないんじゃないかと心配したものの、2~3週間もすると、切った周りから、小さな緑の突起が出てきました。
夏を過ぎたところで、この木は2本に分岐しています。
他の2本の木は、1つは4本に、もう1つは5本に分岐ましたが、それぞれ3本くらいになるように、多すぎるものは切っておきました。
その時に気づいたのですが、マンゴーの葉っぱを切ると、「マンゴー」の香りがするんですよ。
うーん、この香りだけで、マンゴーの味が想像できてしまいます。
今回購入したマンゴーの木は2種類。
1つは日本でも栽培されている品種のアーウィン。
これは植木鉢に入れて、室内用にする予定だったので、あまり背の高くならないというドワーフ種のものにしました。
そしてもう1つは、マンゴーの王様として人気の高いアルフォンソという品種。
果たして無事に冬を越えて、また皆様に写真をお見せすることができるのか。
今年の冬は、2株を室内栽培、そして屋外の1株は簡単なビニールハウスを作って試してみたいと思います。