アンティーク時計店主のつぶやき

オーストラリアにある高級アンティーク時計専門店メルシーウォッチの店主が綴る、何気ない日常の生活や仕事にまつわるお話しです。

メルボルン郊外の小さな農場を訪ねる -Narre Warren North-

ある日の週末、インターネットで調べものをしていると、「魚を売ります」というネットの広告を見つけました。

なんでもYellowbellyという魚で、貯水池に放されているものだそうで、調べてみると、とっても脂が乗っていて美味しいのだそう。

en.wikipedia.org

もう少し調べてみると、こちらの魚屋さんでも売られているMurray Perchと同じだと言うことがわかりました。

あれは脂が乗っていて美味しいな、活きたままだったら、どんな味なんだろう??と、しかも1匹2キロ級なら美味しいに違いないと、さっそく広告主に連絡してみることに。

 

住んでいるところから、そんなに遠いわけでもないし、魚を取っておいてね、とお願いして出かけました。

この広告主のエリアNarre Warrenは、東の住宅街からちょっと離れた場所ですが、たくさんの農場が並んでいるエリア。

住宅街からちょっと離れただけなのに、急に牧草地や牛・ヤギ・馬が窓から見えて、「ああ田舎に来たなぁ」と、感じられるエリアです。

 

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指定された住所に到着して、電話をしてみるも返事無し。

なんとそこには家が無い、本当にだだっ広い土地だけで、遠く離れた下のほうに、誰かが鶏の近くで何かをしているのが、わずかに見える程度。

しばらく待っていると、やっと電話がつながって、入り口のゲートを手で開けて、車で降りてきてということ。

傾斜のキツイ斜面を、車でトロトロゆっくりと降りていくと、そこにはヤギや鶏なんかが、おもむろに放し飼いに。

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魚買いに来たよ、取っておいてくれた?と聞くと、投網が破れて取れなかったと・・・

それなら電話で知らせて欲しかった・・・

さすがに手ぶらもなんなので、そこらへんを闊歩している鶏ちゃんの、「オーガニック」の卵を買うことに。

でも実はここに来たのは、それだけが目的ではありません。

魚を庭のダムから取って売っている、ということだったので、その貯水池で釣りをさせてもらえないかと、お願いをしていました。

 

 

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まぁ本当に親切で優しい方だったので、「どれだけ居てくれてもいいよ」との返事。

今から投網を買いに行ってくるから2時間ほど帰れないよ、もし釣れたらタダで持って帰っていいよ、ゲートだけ戸締りしといてね・・・だそう。

どれだけ優しいのか、適当なんだろう。。。

ヤギさんとか鶏とか、盗られる可能性もあるよね??(盗らないけど・・・)

オーストラリアらしい、このおおらかさと適当さ(笑)

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ダムと言えばいいのか、溜め池と言えばいいのか、貯水池なのか、びっくりするほどの池で釣りをさせてもらえることになりました。

ただ残念だったのは、なにせ水草が多すぎる・・・

淡水魚だったので、ウキ釣りをしようと思っていたのですが、とにかくどこに入れても、すぐに引っかかってしまうので、あきらめて30分ほどで帰ることにしました。

話では、池には3000匹ほどの魚がいるという話だったのですが、いやそれは盛り過ぎだろうと思っていたのですが、2週間ほどで広告が無くなってしまったので、やっぱり、その話は盛り過ぎだったんだろうと。

 

 

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いやはや確かに郊外ではあるのですが、敷地がとんでもなく広い。

65000平方メートル、約2万坪。

こんな数字を聞いても、まったく想像がつかない広さです。

調べてみると、よく広さを比べる時に名前の挙がる「東京ドーム」が5ヘクタールの15000坪。

そう、ここの敷地の方が東京ドームよりも広い・・・

そりゃこんなに大きな池があっても、土地がまだまだあるんだから。

いやぁ土地のある国っていいねぇと、改めて思ったのでした。

 

 

オーナーさんのお話しだと、またいつでも来てもいいよとのこと。

まぁつまらないものでも、興味のあることは聞いてみるもんだと。

こんなところで勝手に釣らせてもらえるなんて、まぁ普通に生活していたら体験できないな。

今度は温かくなってから、魚の広告が出てから行ってみよう。