アンティーク時計店主のつぶやき

オーストラリアにある高級アンティーク時計専門店メルシーウォッチの店主が綴る、何気ない日常の生活や仕事にまつわるお話しです。

二黄玉

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みなさん「二黄玉」というのをご存知ですか?

書いたそのままなのですが、1つの卵に二つの黄味が入っている卵のことです。

最近はあまりご存じでない方も多くて、気味悪がられたり、幸運を呼ぶなんて言われたりもしているようですね。


実はこの「二黄玉」、ある条件のもとですが、結構な確率で見ることができるのですよ。

それは、鶏を実際に飼っているもしくは飼ったことのある方ならご存知のはず。


まだ卵を産み始めていない鶏が、卵を産み始めた初めの頃。その頃にこの二黄玉は良く出てくることがあるのです。

理由は、卵を産み始めたばかりなので、卵を産むという体の工程が完全ではなくて、通常の工程通りにはいかない時に、黄味が2つ入ってしまうようです。

必ずしもあるわけではないのですが、ある鶏が二黄玉を1つ産むと、それから何回かまた、その鶏が産むことが多いようです。

ただ、1・2週間もして体が産むことに慣れると、二黄玉がなくなって普通の卵になります。

ですので、二黄玉を産むとは限らないのですが、もし1つ産んだとしたら、そこから数にして5回ほどあれば良いでしょうか、そのくらいあれば御の字という、本当に卵を産み始めた最初の頃だけのおまけみたいなものです。


希少価値といいますか、そういった理由で好まれてもいるようですが、最初の頃の卵に多いものです。

卵を生み出したばかりの鶏の卵は、サイズも小さいので、その中に二黄玉があると一目瞭然。(産み続けているうちに、卵のサイズもどんどん大きくなります。)

普通の卵と比べると、びっくりするほど長いので、すぐに見分けがつきます。

卵の味は、産みはじめはあまり美味しくないので、二黄玉もあまり美味しくはないですね。



写真は私の家の鶏が産んだ卵です。

黄味が黄色っぽいのが家の鶏の卵、黄味がオレンジっぽいのがお店の卵です。

あげるエサによって黄味の色は変わるのですが、家で飼うとどれも黄色もしくは薄い黄色といった色合いです。

こんなことが書けてしまうのは、ここに住まわせていただいているから。

オーストラリアでのんびりと暮らさせていただいています(笑)