アンティーク時計店主のつぶやき

オーストラリアにある高級アンティーク時計専門店メルシーウォッチの店主が綴る、何気ない日常の生活や仕事にまつわるお話しです。

オーストラリアのクーラー

日本は日中も30度を軽く超える日が増えてきて、いよいよ夏本番ですね。

それとは正反対に、ここオーストラリアはまさに冬本番。。。

寒い日には、朝起きて車に乗ろうとすると、窓が凍結していたり霜が降りたりするほどです。

寒さの苦手な私としては、汗だくになる暑さとはいえ、日本の季節がうらやましい限りです。

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オーストラリアの晴れた日は、空が本当に抜けるような青さをしています。



こちらでも日本のテレビが見れるようになって、たまにテレビを見ることもあるのですが、ニュースを見ているとお天気キャスターさんが、「無理をせずクーラーを使ってください」と言われていました。

節電ということでクーラーを使わないことで、きっと熱中症になられた方がたくさんいらっしゃったのでしょうね。

なんだかテレビで「クーラーを使ってください」と言われているのが、ちょっと新鮮に感じました。



さてさて、クーラーといえばですが、日本の夏が異常に暑くなっているのは、クーラーを利用することでの放射熱も一因ではないかと言われていますよね。

確かにあれだけたくさんの家があって、中にはマンション・二階建て・三階建て、それぞれの部屋にクーラーが入っていれば、室外機から出る熱い空気もとんでもない量になっているはずです。

ただ、だからといってそれを抑えるのに、クーラーを使わないなんて、あの暑さでは無理というものです。


そこでオーストラリアで主流で使われているクーラーがあるのですが、こういうのを日本も推進していったらどうなのでしょう?

ガスで空気を冷やすのではなくて、なんと「水冷式」です。

「水冷式」というと、今となっては昭和の昔ですが、設置型のクーラーのタンクの水を入れ替えて、なんていう懐かしい形のクーラーを思い出す方も多いのではないでしょうか?しかし技術の進歩はすごいもので、水冷式が実はすごかったりします。


オーストラリアのクーラーの主流のタイプの1つで、屋根の上にキノコのような装置を設置して、そこから水で冷やした空気を全室に送ります。

日本で主流のクーラーが、部屋ごとに機械が必要なのと比べて、屋根裏にダクトを入れて、1つの機械から全部の部屋へ空気を送ることができるので、より導入しやすいものだと思います。

<ブリーズエアーのクーラー>

http://www.breezair.com.au/




私の家もこれを使っているのですが、夏場になると1日中入れっぱなしにしていますが、ガス式に比べると、冷えすぎることは無いし、空気も乾燥しないので、本当に心地よいという感じです。

しかも電気代もとってもお得。上でご紹介した会社のホームページによると、ガス式で全室冷房した場合だと、月に5・6万円かかる電気代が、水冷式だと5000円もいかないのだそう。

もうかれこれ10年ほどこのメーカーの水冷式にお世話になっていますが、夏場のクーラー代で電気代が上がったと感じることはほとんどないです。

水冷式の全室冷房をうまく使うコツとしては、暑くなる日は朝の涼しい時間帯から、軽くでもクーラーをつけておくこと。そうすると、日中の本当に暑い時間帯も気持ちよい温度を保てます。

日中、暑くなってから入れても、すでに家自体が暑くなっているので、なかなか涼しくならなかったりします。



欠点があるとすれば、水冷式なので「キンキンには冷えない」ということですね。

だいたい外の気温からマイナス10度くらいが限度です。例えば外気温が40度くらいになると、下がって30度ちょっとくらいまでなので、そこまで暑くなるとクーラーを入れても暑いということにはなってしまいます。